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「移住者の声」 ~村田さんご家族(八多町上小名田)~


2019年に八多町上小名田に移住し、自然に寄り添った農業を実践されている村田さんご家族。

智洋さん・靖子さんご夫妻と長男の鏡樹(かねとき)くん(3歳)の3人家族に「移住前後の心境・生活の変化」や「八多町での暮らし」についてお話を聞きました。

Q.お二人の簡単な自己紹介をお願いします

(智洋さん)
僕は愛知県の出身で、実家は代々農家でトマトとメロンを大型農業で栽培していました。2007年に愛知から神戸に移住してきて、八多町にある有機JAS認定農園の農園長として働いていました。

(靖子さん)
私は兵庫県宝塚市の出身です。園芸療法士という仕事をしていて、病院での治療の一環として患者さんとともに花や野菜を育てていたんですが、友人の紹介で2013年に智洋さんと出会いました。智洋さんは結婚してしばらく農園長を続けていたんですが、自分の農業がしたいということで2015年に「ふぁーむ&がーでんヒフミ」を立ち上げ、今は農園長の仕事と二足のワラジで頑張っています。
東遊園地で開催されているFARMER’S MARKETにも参加していて、農業を頑張っている方々とのつながりもでき、忙しくも楽しく暮らしています。

Q.八多町に移住されたのはいつ頃ですか

(智洋さん)
結婚して5~6年は道場南口駅の賃貸マンションに住んでいて、八多町の農園に通う日々でした。2019年に農園の建物がリニューアルされるにあたり、住み込みでの管理人を任されることになったので、八多町での生活は3年目になります。子供も産まれ、自然豊かでゆったり生活できるところを探していたので、ほんとにちょうどいいタイミングでした。ですので、今現在、八多町への移住を考えている方からすると、我々はちょっと特殊なケースだと思います。

Q.八多町に移住して心境の変化はありましたか

(靖子さん)
移住する前は、駅前に住んでいたので、「夜暗いけど大丈夫かな」「カエルの鳴き声で寝られるだろうか」といった不安もありましたが、住んでみると全く気にならなくなりました。むしろ、夜空に浮かぶ月明かりを見たり、虫の鳴き声を聞いたりすると心が落ち着きます。
自然に囲まれた環境は、子育てにもいいし、わたしたち夫婦も心穏やかな毎日を過ごせている気がします。

Q.買い物や病院などの利便性はどうですか

(智洋さん)
農業をしていると、ハウスづくりやちょっとしたDIYをする機会がたくさんあるんですが、ホームセンターが近くにあるのはとてもありがたいです。最寄りはロイヤルホームセンターですが、コーナンやナフコも車で10分程度なので、必要なものによって使い分けています。最近では、農園を利用する子供たちのためにアースオーブンを作りました!

(靖子さん)
買い物は最寄りの関西スーパーによく行きます。北神戸グリーンガーデンモールには、ドラッグストアもあり、日常の買い物が1カ所で完結するので助かっています。病院も、八多町中地区のクリニックや済生会病院などを利用していますが、バスも通っていて便利ですね。




Q.子育て環境はいかがですか

 (靖子さん)
息子が幼稚園に通うまでは、八多児童館や八多町で開催されている「すくすく広場」によくお邪魔させてもらっていました。そういったところに顔を出すことで、ママ友もできましたし、地域の皆さんが本当に子供を大事にされているというのがよくわかりました。
近所を散歩していると皆さん声をかけてくださいますし、息子もお兄ちゃんお姉ちゃんと一緒に遊んでもらったり可愛がってもらったりして、のびのび育っていると思います。
将来、八多の義務教育学校に通うことになりますが、今現在もいろんな授業や取り組みをされているので、とても楽しみです。



Q.八多町のおすすめスポットは?

(靖子さん)
同じ上小名田の「ひの家ふぇ」さんは利用させて頂いています。イベントやワークショップも精力的にされていて、家族で参加させてもらうこともあります。手作りの美味しいごはんと温かい人たちの集まる場所は移住した私たちにとってありがたい存在で、このような場所を通じて新しい友人が出来たりと交流の拠点となっていて感謝しています。

(智洋さん)
農業つながりになりますが、西畑にある自然栽培の野菜・米の直売所「はるよし」さんをおススメさせてもらいます。「無農薬」はよく耳にしますが、ここで販売されているお野菜・お米は「無農薬・無肥料」です。化学肥料はもちろん、有機肥料も使っていませんが、とても美味しいです。道法スタイルという栽培方法を実践しながら、セミナーも熱心にされているので、良い刺激を受けています。

Q.「もっとこうなったらいいな」と思うところはありますか?

(智洋さん)
以前は、賃貸マンションに住んでいたのでマンション内にゴミステーションがあったのですが、ここでは距離があるので、車にゴミ袋を積んで持っていくんですが、雨の日とかは結構大変ですね。

(靖子さん)
遊具がいくつかあって気軽に遊べる公園が身近にあればありがたいですね。歩いていける距離の公園は、上小名田の高速道路下にあるんですが、遊具も二つなので息子がすぐ飽きてしまうんです・・・・
最近は、車で中地区の堂ノ本公園や鹿の子台中央公園によく行くのですが、徒歩圏内に公園があれば嬉しいです。

Q.最後に、移住を考えている方にメッセージをお願いします

(智洋さん)
八多町は住みよくて便利ないいまちです。古民家の改修など、DIYが好きな人にとっては最高の住まい、遊び場になると思います。

(靖子さん)
最近では、スイートコーンやいちごを栽培される新規就農者も増えている地域です。八多町の農業を盛り上げていく方が増えていけば嬉しいです。

移住者を受け入れた地域の声

田舎は閉鎖的な部分もあり、農業をされるにあたって、いろいろ苦労されたこともあったと思いますが、八多町で長く農業を続けられ、他の地域の生産者とも積極的に交流されている姿は、若い農業者にとってもいい刺激になっています。地域の子供たちも、かわいい弟ができ、仲良く遊んでいる姿は微笑ましいですね。また、地域の担い手が高齢化する中、自治会の草刈りなどもしっかりやっていただき助かっています。 
これから、八多町としても空き家の活用や移住の取り組みを進めるにあたって、移住される方に対して上から目線ではなく、「一緒に生活をしていくという仲間意識」、「対等な目線」が地元民である我々にも必要だと感じます。 「よそもの」という固定観念を抱き続けず、長く地元にいる私たち自身が、「もし同じ立場だったら、もし移住した立場だったら、どういうことをしてもらったらありがたいか、その地域を好きになれるか」を一度考えてみる必要があると思います。
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